月刊駄美術図鑑 2017

「がっかりトリプル」

先月のこのコーナーで紹介した「KoiのRock 'n' Roller」の4年前、
同じく六甲ミーツ・アートにお声がけいただいて出展したのが、
この「がっかりトリプル」。
いつもは二人がそれぞれ勝手に作品を作っているので、野外展示の
1作品を出展するということに悩みに悩みました。
場所は自由に選んでいいということで、場所の選定とネタをどうする
か、やりとりを続ける中で池に置く方向はひとまず決まりました。
最初はお風呂にある(最近あるかな?)口からお湯を出すライオンの
顔をイメージしてました。お風呂のように池にライオンがお湯を
吐いてる。大きいのがいいのか、はたまたライオンが全身あって
小便小僧のようにおしっこしてるのはどうか?などと やりとり
しているうちに、ふと『世界三大がっかり』って水関係ばっかり やから
合体でけへんかなと異形のキメラが頭をよぎったのでした。
で、籠谷がラフを描いて、後輩の会社で3Dモデリングしてもらって、
という流れに。
ポンプも仕込んで 水が噴き出すように出来ました。
おかげさまで、さまざまな人がSNSでアップしてくれて拡散されま
した。

ちなみに『世界三大がっかり』とは
シンガポールの「マーライオン」、コペンハーゲンの「人魚姫」、
ブリュッセルの「小便小僧」で、意外と小さいとか周りが工業地帯
とかの理由で実際に見るとがっかりしてしまう有名観光地のこと。
これらを合体させ、一ケ所で三ケ所分のがっかりを体験できる
お得オブジェとして完成したのが、「がっかりトリプル」です。
まあこれを期待して見に行く人がいたとは思えないので、
「がっかり」というより「びっくり」でしょうか。。。
結果的に来場者の投票で決まる六甲ミーツ・アート大賞で第3位の
奨励賞をいただきました。
ありがとうございました!
それももう4年前。今回4年ぶりに六甲ミーツ・アートに呼んで
いただけましたが、また次は4年後にお願いしたいですね。
オリンピックのように。
まあ我々はオリンピックというより こち亀の日暮巡査のような
ポジションでしょうか。。。


「KoiのRock 'n' Roller」

この度、「KoiのRock 'n' Roller」が来場者の人気投票で決まる
六甲ミーツアート大賞において第2位の準グランプリを受賞しました。
いつもなら字数稼ぎの駄文が8割、解説が2割のこのコーナーですが
今回は真面目に制作裏話など。
記憶が確かなら2013年の同アートイベントで奨励賞を頂いた
「がっかりトリプル」の設営時か撤去時かにカンツリーハウスの
池の鯉が餌を食いまくる姿を見てふじわらと「次イベントに
招待されたら、この鯉で作品出来るよなー。」と、ぼんやり会話を
した気がします。
で、勝手に呼ばれることを期待しつつ年月は流れ2017年有難くも
再び招待作家として出品する機会を得ました。
今年は活動25周年なので有難く引き受けたのですが、色々と他の
イベントが重なり、仕事やプライベートでも多忙を極め
プラン 提出締切ギリギリで「あの池の鯉を客に見立てて、餌でつれば
ライブみたいに盛り上がって見えるんちゃうか!」というアイデア
に辿り着きました。
その後はなんとなく出来た気でいて他の事に振り回されて
いたのですが、いよいよ設営まで3か月を切った時にめちゃくちゃ
焦り、僕がラフを描いてふじわらが原型を作り、造形会社をやって
いる後輩にもろもろ発注しつつ、音楽が鳴ると同時に餌を出る機構
を、ペット用の自動給餌器を使用するまでは思いついたのですが、
実際どうやって音とスイッチのオンオフを連動させるか分からず
知り合いの知り合いのそっち方面が詳しい人を紹介してもらい…。
等々いろんな人の協力を得つつなんとか設置期間に間に会ったと
いう次第です。
設置したての時は池の鯉たちも驚いた様子でテストで音楽と餌を
撒いてもほとんど反応がなく「失敗したかも。思ってるより
鯉って賢くで神経質かも。。。」
と内心弱気になっていたのですが、ツイッター等で見てくれた
お客さん達が上げてくださる動画を見ると「なんやこれは!
鯉はやっぱりアホや!」と思うほど鯉がめちゃくちゃに
盛り上がってる様子を見て、狙った通りに完成したと嬉しくて
小躍りしたい気分でした。
おかげ様でツイッターでもすごく拡散されて皆から感情移入
されている様子を見て、本当に作ってよかったなと思って
います。
ちなみにKoi.Jはカバーをメインに歌ってる有名な女性歌手の
名前からイメージして付けました。そして流している歌謡曲は
ちゃんとJASRACに使用料を払っております。曲数も多いので
結構ビックリ値段です。
もし水深が浅くて貪欲な鯉がいる池があればお教えください。
Koi.J全国ツアーも夢見ております!


「烏丸から河原町の清水寺」

8月末に我々が参加しているイベント「おバカ創作研究所」の第8回が
ありまして。
これはザリガニワークスさんプレゼンツのイベントで
ザリガニワークスさん・乙幡啓子さん・現代美術二等兵の3組が
出されたお題に対して構想や作品を持ち寄るという
クリエイターズ大喜利のようなもの。
2012年3月から足掛け8年、Vol.7まで東京のカルチャーカルチャーで
やってきましたが、Vol.8は関西初開催、大阪のロフトプラスワンウェストで
行いました。
ゲストに『カミロボ』の安居智博さんにもご登壇いただいたら
ものすごかった。
2つのお題に対して それぞれ3つの作品を用意してくれて
それらがことごとくレベルが高く、めちゃめちゃおもしろい。
「京都」というお題で作ってきてくれた「八つ橋ダウンジャケット」は
生八つ橋をたくさん縫いわせたようなデザインで、
あまりの完成度にTwitterなどで拡散され、テレビにも登場。

思いついたアイデアを完成度でよりレベルの高い作品に育て上げるという姿勢に
感服しました。
僕は いつもなんとかギリギリ「そう見える」ように作るのが精いっぱいなんで、
この歳にして新たな衝撃を受けました。
スゴイ人は いっぱいおるなあ。

さて 今月の作品は同じく京都というお題で作った「烏丸から河原町の清水寺」。
なんのこっちゃわからんタイトルですが、清水寺のプラモデルの改造で
舞台下の柱が 京都の道になっているというもの。
烏丸通から河原町通、四条通から御池通の区間の道です。
京都には学生時代住んでもいましたが、「碁盤の目」くらいの
イメージしか浮かんでこず、完成度以前の発想でも
完敗しているのでした。


「小芋のたいたん」

京都というのは数ある日本の古都の中でも頭一つ抜けてるような、
価値がひとつ上みたいな感じを自らそこはかとなく
主張しているような気がして、住んでた時期もあったのですが、
正直あまり愛着が湧かない町でした。

だいたい、方言も「京都弁」ではなく「京ことば」などと
言い換えたりして関西ひとまとめにして欲しくないオーラが
透けて見える感じがします。
「だめです」が「あかしまへん」、「頑張る」が「きばる」、
「むちゃくちゃ」が「わやや」。。。なんじゃそりゃ!!
と叫びそうになるも、あ、おれ割と使ってるかも。。。
と自分の中にはんなりとした京ことばが侵食している事実を
思い知らされました。

で、今月の駄美術「小芋のたいたん」。
先日の「おバカ創作研究所」用に作って発表した作品です。
京都の飲み屋なんかで「おばんざい」がカウンターに並んで
る中に「小芋のたいたん」がよく見られます。
「たいたん」=「炊いたもの」という京ことばですが、
「タイタン」言うたら土星の衛星やろ!ということで。
イベントでは「賀茂なすのたいたん」も発表しました。

「ジャパニーズライトセイバー」

突然ですが、「仮面ライダーストロンガーは倒置法」という話をします。
普通 仮面ライダーシリーズの番組といえば、
第1話で、なぜライダー(改造人間)になったのか? なぜ敵と戦っているのか? 
敵はなんなのか?を説明するのですが、
シリーズ5作目のストロンガーの第1話は ちょっと違う。

怪人が人を襲っているところに電波人間タックルと城茂が現れ、最終的には
仮面ライダーストロンガーに変身して敵を倒す。
なんで変身できるのか? 悪の組織ブラックサタンとは何なのか?
全く説明されない。
そのあたりのいきさつは2話以降に徐々に説明されていくのだ。

倒置法はテーマソングの歌詞にも表れている。
「突っ走れ 空を飛べ ブラックサタンを倒すまで」
「守るぞ 平和を 日本の」
って。
なんか徹底してる。

ちなみにたいてい最初に戦うのは、クモの怪人が多いのですが、
ストロンガー第1話の怪人は奇械人ガンガル(カンガルーの怪人)でした。。。

さて作品は「ジャパニーズライトセイバー」。
スターウォーズのデザインって日本の鎧兜や甲冑をモチーフに取り込んでると
いうのは有名ですが、逆にスターウォーズのアイテムを日本風に落とし込んでみたもの。
ちょうちんで光る刀をつくってみました。
さすがにろうそくではなく、LEDで光るようにしてしましたが、
ちょうちんなので、縮めて持ち運べるところもライトセイバーっぽいなと。
ただカッコよくもなんともないものが出来上がりました。
何でも逆説的にやってみればいいってもんじゃないんですね。

「埴輪拳王」

歳をとったせいか、時間や月日の流れに対しての感覚が
確実に鈍感になっていて、速く感じるとかいうレベルでなく、
感じ方そのものが鈍くなっている気がします。いろいろな過去の
事柄の前後感(どちらが最近の事かとか)がめちゃくちゃで
子供に「あそこ行ったの覚えてるか?」などと生まれる前、
下手したら結婚する前くらいの事を聞いてしまい、「はぁ?」
と言われる始末。正直記憶そのものがざっくりしてきたのかも
しれません。この前カラオケでヒカシューの「20世紀の終わりに」
を歌ったのですが、しみじみ「もう言うてるまに21世紀やなあ。」
と思ってしまい、はたと気づき愕然としました。これってもしか して
痴呆の始まり?

さて、今月の駄美術「埴輪拳王」。
高校の頃流行った漫画「北斗の拳」にでてくる拳王を名乗るラオウ が
埋葬されたとしたらこんな埴輪も一緒に埋められるのかなと思い 作りました。
「北斗の拳」は肩書に「世紀末救世主伝説」って付いて ましたが
あの世紀末は何世紀なんやろか。どうでもええけど。

「ストリートダルマ」

ううう GWとともに上半期最大の展示、金沢での「駄美術百万石」が
おわってもうた。
初日と最終日しか会場に行かれへんかったけど、あ~楽しかった。

百万石の地にちなんで100作を展示。
年季の入った代表作から最新作までいろいろ見てもらえたわ。

会場でみんなの反応をみてると、
お母さんが小さい子にタイトルの漢字を読んであげてたり、
年配の人に男の人が「これガンダムに出てくるモビルスーツの…」とか
解説していたり、そうそう 俺らの作品は見るだけじゃなくて
コミュニケーションツールとしての役割もあるんやったと再認識。
あと「こんなもんなら自分でも作れる!」って創作意欲も湧いてくるんやわ。

スタートの時は動員2,000人目標って言うてたんやが、最終的には6,000人を
超えるみなさんにご来場いただいた。
やっぱりモノを作る身として、たくさんの人に見てもらえて
楽しんでもらえるっていうのは うれしいな。
ご来場のみなさま ありがとうございました!!

それにしても ダルマ作品の多いこと多いこと。
奥のワンコーナーはダルマ大集合で真っ赤になってた。
今月の作品はそんなダルマシリーズの中から「ストリートダルマ」。
ストリートファッションのことはようわからんけど、
パーカーを目深に被ったけだるさで、「ぐれダルマ」とは違う方向の
やんちゃなダルマをつくってみました。
ほらほら「こんなもんなら自分でも作れる!」って思ったんちゃう?

「点滴ダルマ」

縁あって、金沢のしいのき迎賓館にて我々にとって規模の大きい展覧会を開催
させて頂いています。25年も続けていると作品集を出させてもらったり、
東京や大阪で大きめの個展をやらせてもらったりと、継続はなんとかの言葉
通りとまでは言いませんが、バカバカしい発信も続ければ少しは皆様に届いて
いるのかなあと感慨ひとしおです。
金沢といえば伝統工芸がさかんな歴史のある町のイメージから、展示内容も
二等兵レベルでの工芸品的な作品メインでチョイスしています。
といっても漆塗りや染の作品がある訳でなく、「めしぬき」と
染め抜いたのれんや、全然違う産地が有名なだるまがやたらと並ぶ結果になり、
あげくにヴィーナスコーナーまで出来て、当初は民俗学博物館的な感じ?
とか思っていたのが場末の秘宝館の面持ちすら醸す結果となりました。
北陸の皆様、今後とも駄美術のお引き立てのほど宜しくお願い致します。

さて、今月の駄美術「点滴だるま」。だるまに関しては妄想が止まらない!
と言うことをあちこちで語ってきましたが、最早だるまであろうが何であろうが
関係ない作品です。ぶら下がっているだるまが溶けて滴が下にいるだるまに
ドロリとかかって…、という絵が頭から離れず作ってみた作品です。
あまりにも説明が難しいので、金沢展には持って行っておりません。
持って行ってない作品だけで展示をしたら本当に秘宝館的な展覧会が
出来そうでちょっとドキドキしています。

「几帳面」

「3月31日に失効となるポイントがあります」
と いろんなとこからお知らせが来て、焦った焦った。
どういうわけか、この時期 特に欲しいものもなく、どう使うか
ギリギリまで迷ったわ。

そのうちなんか使うことあるかなと呑気にかまえてたら
あっという間に月末に。

特に困ったのがヨドバシのアフターサービスポイント。
修理や時計の電池交換に使えるポイントで、
サービスそのものが3月31日で終了するという。
何かに使いたいんやが、そんな急に修理を必要とするもんもなく、
唯一、電池の切れた腕時計があったんで、電池交換に持って行った。
依頼して30分ほどして 引き取りに行ったら、店員さんが
時計を見て「あれ?」っていう顔をして、いったん後ろへ
引っ込んで 戻ってきたら
「時間も合わせたはずなんですが、すでに5分遅れてました。
時間を間違えて合わせた可能性もあるのですが、時計の故障かも
しれません。 電池交換の代金は結構ですので、
しばらく様子を見てください。」って。
ええええ! 
サービスポイント使いたいのに 使うことも許されへんのか~。
不思議な状況のまま ポイントは消滅していきました。

さて今月の作品は「几帳面」。
セミが抜け殻を脱ぎ捨てずに きちんとたたんだというものです。
このままタンスに入れてあげたい。
ポイントごときで期日ぎりぎりに焦らんでもええように、日頃から
几帳面にチェックして上手に使っていきたいもんやな。

「使い捨てスマホケース」

プレミアムフライデーとやらがお上から推奨されて一部企業では早速開始
されたりしているようですが、実際どうなんでしょうね。金曜15:00に
終業で早めに皆で外食したり、買い物したりでそんなに盛り上がって経済
効果があるとかは、ちょっとどうかなあと思うのです。個人的には水曜とかに
半日で終業にしてくれる方が週の真ん中であと後半頑張ろう!とか思えて
ええんちゃうかと思うのです。というか、国は労働者の精神衛生のことでなく
経済的な観点で実施するから、ワシら働く人のモチベーションとかは二の次
なんでしょうが。。。と、一瞬賢そうなこと書いてますが専門家でもないし
僕が働いてる会社ではプレミアムフライデーは実施されてないので、実はあまり
関係ないのです。ですからプレミアムフライデー側の皆様には是非お買い物
ついでに月末発売の「ネオ民芸」ガチャガチャを回してください!テヘッ!

という訳で、今月の駄美術「使い捨てスマホケース」。
おバカ創作研究所イベント用に作った作品です。スマホ本体を守る為の
スマホケースもすぐボロボロの傷だらけになってみすぼらしいので、
そんなことなら気軽に使い捨てできて、軽いものがあれば、と作った提案型駄美術
です。サランラップそのまんま巻くだけでええやんか!という新発想です。
それを個展でも展示していたら大学で漆塗りを教えてる友人が「学生が手が汚れてる
からって理由でこれと同じ事やってるで。」との事。駄美術と世間のニーズが
シンクロして震えた瞬間でした。

「プラモリング」

2017年も1ヶ月過ぎたけど、今更ながら紅白の話や!
さんざんいろんな人がいろいろ意見言うてて、けっこう的を得てたわ。
でもあえて俺も言うで。

とにかく一言でいうと「おもろない」って感想やねん。

歌番組やのに その評価っておかしいんやけど、歌以外のところで
「おもいろいでしょ! おもしろいでしょ!」っていう演出を
いろいろ入れてきて それが全くおもろないねん!

歌以外のことで楽しませようなんて、まさに本末転倒。
歌以外で楽しみたい人は他の局を見るっちゅうねん。

俺は歌番組の最高峰と思って毎年見てるんやが、今回は何日か前に
やってた他局の歌特番の方がぜんぜんよかったわ。歌番組として。

ええねん。いらん演出は。最高の衣装、最高の舞台で歌を見せてくれたら。

制作側は視聴率が去年より良かったから受け入れられたとか言うとったが、
ああいう毎年あるような番組や 毎年あるアニメ映画の評価って、翌年に出ると思うねん。
「去年おもろかったから、今年も見よう」と。
おもろなかったら、それを最後に卒業していくんちゃうか。
今年の結果は来年わかると思うわ。

とにかく一番の問題は
大したオチもないのにさんざん引っ張ったシン・ゴジラ。。。
映画見てた人はドッチラケやし、見てない人はなんのこっちゃわからんかったやろう。

あれだけ渋谷に向かってるって引っ張ったんやから 
最後はホールの壁がガラガラガラって崩れて、ゴジラの爪の先でも出てきたら 
うわぁって びっくりすんのに。
壁が崩れるのなんて プロジェクションマッピングで出来るんちゃうの?

もしくは 壁がガラガラガラって崩れて 和田アキ子が乱入! 
さらにメガ幸子に乗った小林幸子も登場! 
「古い日記」と「思い出酒」をメドレーで歌いながらステージ中央に攻めてくる。
そこを若いアイドル軍が歌を奪って迎え撃つ。
これぞ世代交代!

最終的には 倒したアキ子と幸子も含めて全員で歌ってゴジラを撃退!
一件落着。
っていうのは どうや?
これじゃ紅白じゃなくて「ザッツ宴会テーメント」か。。。

いやそんなことより
マンネリやろうが何やろが 歌番組をちゃんとつくってくれたら
それが一番やわ。

さて 今月の作品は「プラモアクセ」シリーズの「プラモリング」。
ダイヤパーツをランナー状態のまま指にはめるというプラモネタ。
ついてる小さい数字は指輪の号数です。
プラモ関係は好きやから マンネリでも何でも続けるで~。

「船盛ショッキング」

という訳で25周年に突入でございます。重ね重ね感謝でございます。今年25周年の
仲間たちにはどんなのがいるかなあ、と調べたらいきなり「星のカービィ」「聖剣伝説」
が25周年。ミュージカル「ミス・サイゴン」、、、って人間おらんのかっ人間!歌手とか!
いやあ、しかし20周年の時も随分長い事やってきたなあ、と思ったのですが、それから
5年たっただけなのに、四半世紀かと思うともう、これは歴史やね、駄美術の。
と、誰も認めてない駄美術史に足跡を残したのではないかと、妄想が加速していくのです。
まあ、自分らでそう言わんと成り立たへんような屁みたいなものなのですが。

あちこちで言ってますが、始めた頃は世間に蔓延る現代美術の胡散臭い部分にモノ
言うたる!みたいな反抗期の中学生のような気持ちで作っていた部分も多々あった
のですが、今ではすっかりカドが取れて、おじいちゃんぽい作品がさらにヨボヨボになって
いきそうだなあ、とちょっと不安になってきたので昨年、もう一度昔の「やってもうた。」
という勢い優先の気持ちに立ち返るためにも「若気の至り」をテーマに展覧会を開催
しました。で、作ったのが今月の駄美術「船盛ショッキング」。
船盛の船がまさに沈没しようとしている様を迫力あるジオラマで再現した作品です。

船は久しぶりにヤフオクで競ったあげくに仕入れました。ジオラマなど大昔に作った
きりで非常に久しぶりで、クオリティはかなり低い仕上がりなのですが、作りながら
「ザバーンッ!」「うわああ!」などと叫びながら、必死でしがみつく寿司を配置したりと、
もの作りの本質的な楽しみを思いだしながら楽しく作れました。
で、意気揚々と展示したのですが、お客さんより早々の指摘。
「船盛は寿司じゃなくてお刺身じゃないですか?」。。。
そう、これこそが若気の至りなんじゃ!!