月刊駄美術図鑑 2025

「ロシア軍vs拒否犬」

京都で開催していた「藝プラ展」が東京に巡回。
しかもTAMIYA PLAMODEL FACTORY TOKYOで
展示させていただくことになって超びっくり!
タミヤさんに全面協力いただいただけでも光栄やのに
おひざ元での展示なんてありがたい限り。
ガチの作例が並んでいる中に置いてもらうのはちょっと気が引けましたが、
貴重な機会かと展示させてもらいました。

思えば「人形改造コンテスト」は何度も応募しようとして
間に合わず断念してたんやった。
大学の時は「スターライトエクスプレス」ってミュージカルの
女の子4人のフィギュアを作ろうとしてた。
パンフレットに載っていたキャストの写真
(電車のメイクをしていない状態)を見ながら
顔も似せてたんやが、完成にいたらず。
あの途中段階のやつ、どこいったかなあ。
ぜひ完成させたい。

さて今月の作品はそんな「藝プラ展」に出展していた
「ロシア軍vs拒否犬」。
もちろん1/35スケールのプラモデルの改造です。
兵士自体はポーズを変更せず、引っ張っている機材を
拒否犬に変えました。
拒否犬もタミヤの動物セットのドーベルマンを雑種に改造したもの。
無事展覧会までに完成してよかった。



「野生の耳毛(ゾウ)」

目茶苦茶暑かった夏も終わり、ほっとして数日ですごく寒くなりました。毎年同じことを
言ってる気がするのですが、今年はどんでん返しのように季節が入れ替わったかのようです。
毎年毎年ああだ、こうだを繰り返してますが、現代美術二等兵はなんと今年で活動33周年!
いや、まさかこんなダラダラと続けるとは思っていませんでした。
人生の半分以上も駄美術を作ってきたわけです。継続は力なりとか言いますが、
継続はしても、力には全然なってないですね。継続するほどに年を取って
いろいろ忘れてしまっていくからです。
個人的に年を取ったなあ、と実感したのが鼻毛の白髪と耳毛。白い鼻毛は何気に鼻の下に
指をやると「チクッ」として気づきました。白髪ってなぜか固くてしっかりしてますよね。
何か固い抜け殻みたいで、抜くのもそれほど痛く感じないのが不思議です。
耳毛はと言うと、まさか自分には生えないだろうと思ってましたが、耳の入口付近に
これまた固い毛のようなものを感じてよくよく見たらしっかりとした耳毛が!
ほんまショックでしたね。他人の耳毛を見て「なんでこんなとこ生やしてんねん!」と
心の中で突っ込んでたのが、まさか逆の立場になるとは。。。頭髪はすっかり寂しいのに。。。

さて今月の駄美術は「野生の耳毛」。
僕のように年を取る事にネガティブになるわけがない野生動物。ヒツジだってほっておくと
毛むくじゃらになりますね。彼らは自分の見栄えなど二の次、耳毛など生やし放題なわけです。
そんな自由な動物たちを縫いぐるみで表現しました。
今は見つけ次第抜いている耳毛ですが、いつかこんな風に堂々となびかせてみたいものです。



「サザエクラッカー」

この夏、「60周年記念ガチャガチャ展」というイベントがありました。
ガチャガチャが日本へ輸入されてから今年で60周年なんですって。
ガチャガチャメーカーが珠玉の品を展示し、ガチャガチャのおもしろさを
解剖しました。
あいかわらずガチャガチャおもしろいですね。
こんな歳になっても発売を待ち焦がれたり、コンプするまで
回したりしています。
子供のころ、こんな歳になってもガチャガチャをしているとは
思ってませんでした。

そのイベントの中で「ガチャクリ1グランプリ」も開催。
ガチャガチャで商品を企画しているクリエイター達が、お題に沿った
ガチャガチャの商品アイデアをプレゼンするという大会で、
お題は「お祝い」でした。
それぞれの感性で「お祝い」をガチャガチャアイテムに昇華。
僕が考えたのはとうもろこしや三角コーンなどがクラッカーに
なっているという「わくわくクラッカー」。
そのシークレットとして「サザエクラッカー」をつくりました。
ガチャガチャカプセルに入るサイズのサザエのスイッチを押すと
キラキラリボンが飛び出します。もちろん何度でも使用可能。
子供のころ、こんな歳になって紙粘土でサザエを作ることになるとは
思ってませんでした。



「うちわ越しぜんぶ夏」

暑い、暑すぎる。去年も酷く暑くて10月中頃まで暑かった気がするのですが、
今年は更にパワーアップ!もう36度前後が普通のような異常な気候ですね。
この文章を書いている今は最高気温が38度って。。
8月はセミも昼間はあまり鳴かなかったり、蚊もあまり出てこないし、ハチさえも
見かけない、これって人類絶滅の危機じゃないのか!と思うのです。
太古に氷河期によって恐竜は絶滅したという説がありますが、今の状況は
酷暑期で人類が絶滅に向かっているのかも。人類の次はどんな生き物が地球を
牛耳っているのでしょう。暑さに強い熱帯や砂漠の生き物ですかね。
ライオンなんかが本当に百獣の王に君臨するのかも!
派手なオウムが側近になったり、家来の猿が裏切ったり、、、
何だかワクワクしてきました!
暑さのせいで少し頭がどうかしているのかもしれません。

さて、今月の駄美術は「うちわ越しぜんぶ夏」。
納涼といえば「うちわ」が連想されますよね。
そんなうちわ越しに見えるあらゆる景色が、ソーダ水を通したキラキラした
夏の思い出に変わってしまう、そんな詩的なイメージで作ってみました。
試しにこのうちわ越しに色々見てみると、まるでソーダ水に浸かってしまった
取り返しのつかない状況にばかり見えてしまうというオチでした。



「吉良邸へ急げ!」

暑い!暑すぎる!
昼間出かけるときは影から影へドラキュラのような生活を
してますけども、ぜんぜん気にしてない人もいてびっくり。
ちょっとずれたら日陰に入れるのに、ガンガンに日差しを浴びて
信号待ちしてる人とかおる。
今日見た人は日差しを浴びながらハンディファン使ってたわ。
日陰に入り~な。

日当たりがいいっていうのは住宅の条件やったけど
ここまで暑いともうマイナス要因ちゃう?
タワマンの南向きとか さえぎるものが何もない状況やと
3月から10月くらいまで劇アツちゃうかな。
もはや日当たりが悪い方が人気かもしれんな。

さてさて引き続き「タミヤ」さんの全面協力のもと、
『愛と平和と自由のジオラマワールド 藝プラ展』開催中です。
会期中にタミヤの田宮俊作会長逝去という訃報が報じられました。
本当に子供のころからタミヤ製品で遊び、たくさんのものを
学びました。
そしてこうして今でも物を作ることを続けています。

俊作会長著書の「田宮模型の仕事」に、ジオラマの楽しさを
広めるために15センチ角の小さなサイズのジオラマを制作して
模型見本市で展示をして注目を集めたというお話が
載っていましたので、今回のジオラマベースは15センチ角で
作りました。
タイトルは「吉良邸へ急げ!」。
ドイツ陸軍 クルップ プロッツェ Kfz.70に乗り込んだ赤穂浪士たちです。
タミヤはなぜか1/35スケールの忠臣蔵のプラモデルも発売しているんです。
4人組と8人組のセットから輸送トラックに乗ってくれそうな6人をチョイス。
ドライバーの片岡源五右衛門はポーズを変更しましたが、それ以外は
無改造です。
俊作会長、これからもプラモデルやタミヤ製品を作っていきますよ。
ご冥福をお祈りします。



「あ、ヤンキー車!」

現在、株式会社タミヤ様のバックアップで開催しておりますグループ展
「藝プラ展」に参加しております。このお話をいただいた時、まさか!と
言う気持ちと驚きで俄かに信じられませんでした。事前にタミヤ本社に
遠足のように見学をさせていただいた時には、バカな作品でも
作り続けていて本当に良かった!と思うくらい僕にとってタミヤは自身の
モノづくりの表現において、多大な影響を受けた企業です。
小学生の頃に1/35のミリタリーミニチュアシリーズに出会って、大人の
モデラーの作るジオラマ(当時は情景と呼んでた)に憧れて、塗装の
テクニックや微細な工作の研鑽に夢中にになったのが、現在の駄美術の
表現に結びついています。もうちょっとマシな方向に行ってたら、とも
思いますが…。
僕は水たまりや池の中の生き物たちを覗くのが好きで、そこに小宇宙を
感じるのが好きなのですがタミヤのプラモでジオラマを作るのに
はまったのも、きっとそこに小宇宙を感じたからなのだと思います。
などと、タミヤについて語るとめちゃくちゃ真面目になってしまうのです。

さて今月の駄美術は「あ、ヤンキー車!」。
ヤンキー仕様に改造したジープを見て驚くドイツ兵のジオラマです。
米兵をヤンキーと呼んでたらしい、というのも昔ジオラマを作ってた時に
得た情報です。まあ、何から何までタミヤに感謝です!



「羽化」

特に最近聞いたわけではないんやけど、なぜか麻丘めぐみの「芽ばえ」って
歌を思い出してる。
確かデビュー曲で、あのお姫様顔がキュートに歌うんでただかわいいと
流してしもてたが、改めて歌詞を聞いたらめっちゃ気になる。
『もしもあの日 あなたに逢わなければ この私はどんな 女の子になっていたでしょう』
って歌いだしの独白なんやけど。
さてこの女の子はこの方に会えなければどうなっていたでしょう?
続きを聞いてみましょう。
『足に豆をこさえて 街から街 行くあてもないのに 泪で歩いていたでしょう』
こさえて?豆をこさえてるのに歩き回ってたら そら泪も出るか。歩くのをやめなさい。
『悪い遊び憶えて いけない子と 人に呼ばれて 泣いたでしょう』
足に豆が出来てもただ歩き回ってるだけの女の子が憶える悪い遊びとは?
まずLUUPでも かっぱらうか? なんか悪いことをするくせに 
人にいけない子って呼ばれるだけで泣いてまうんか。 情緒不安定やな。
2番の歌詞はもっと気になる。

『誰か人に心を 盗みとられ 神の裁きを 受けたでしょう』
神の裁き出た!神に裁かれるほどのことってどんなことをやったんや!
っていうかそんな奴が『あなた』に出会ってよく踏みとどまったな。
『あなた』もどんなやつやねん。金八っつぁん?

『もうあなたのそばを 離れないわ』
そうや 離れんとき!離れたら危な過ぎるわ。
ネガティブな妄想が爆発してる不思議な歌やな。

さて6月の末から京都でグループ展が始まります。
プラモデルメーカー「タミヤ」さんの全面協力のもと、
『愛と平和と自由のジオラマワールド 藝プラ展』と題し、
さまざまなアーティストが集まります。
今月の作品はそのグループ展にも出展の「羽化」。
タミヤの1/35装甲車のプラモデルを贅沢に2セット使い、装甲車が羽化する瞬間を
再現したオレ的妄想爆発の作品です。



「はにわマッチョイズム」

昭和のC Mでお馴染みの喜劇俳優・大村崑さんは80代で筋トレに目覚め、
93歳の現在ふくらはぎは筋肉でカチカチ、現在が過去最高の体だと仰る
のをネットで拝見しました。
元気ハツラツがいつまで続いとるねん!と突っ込みつつも、
崑ちゃんのそれは着衣の上からでも分かるくらい、50代後半で
だるんだるんの己の身体と比べるまでもなく若々しさが溢れて見えました。
亀は一生成長を続けるらしく、200歳まで生きるとされているゾウガメは
老化率が0との事。もはや大村崑さんは人間を超越しゾウガメの域に
達しているのでしょう。
地方に行くとごく稀に目にする大村崑さんのオロナミンCの看板ですが、
あれも50年以上前のものが生き続けていると考えると、
頭の中で「ダーウィンが来た!」というフレーズが鳴り響くのでした。

さて今月の駄美術は「はにわマッチョイズム」。
以前作ったイケメン風はにわ「はにわルッキズム」のバリエーションを
考えていく中で、ボディビルダーを目指したり、筋トレに励んで海辺で
マッチョな体を誇らしげに晒すのもルッキズム的なものか?と思い作ってみました。
「マッチョイズム」はたまたま見つけた言葉で、この作品にふさわしい気が
したので付けたのですが、本来の意味は筋肉がどうとかの外見の話ではなく、
前時代的な男性らしさを重視する考え方を指すらしいです。
けど「マッチョイズム」も突き抜けたその先はゾウガメに行き着くんですね!



「エンジェルポケット『ヴィーナスの誕生』」

最近特にトピックスが無いので、すっごい昔の話。
シンディローパーの武道館ライブを見に行った翌々日。
新幹線で大阪に行くときにホームにスーツ姿のガタイのいい外人さんが
大量にいて、何事かと思ったらその真ん中にド派手なおばちゃんが。
うわ!シンディローパーや!
ライブの2日後にこんな至近距離でまた会えるなんて!
しかも俺が乗る新幹線にそのまま乗り込んでいった。
もちろん車両は違うけど、同じ列車で同じスピードで移動してるんかと
思うとなんか感慨深いもんがあったわ。
ホームでもっと接近して「Hey Now Hey Now♪」と歌ったったらよかったな。
SPに思いっきり排除されたやろうけど。

シンディローパーは大の親日家でNHKの紅白に出たり、
ものまね紅白にご本人登場で出たことも。
災害時にはいつも支援してくれてます。ありがとうシンディ!

そんなシンディの武道館ライブが今年もあるで!

さて今月の作品は「エンジェルポケット『ヴィーナスの誕生』」。
これまた大昔のおもちゃ「エンジェルポケット」を改造してつくりました。
「ヴィーナスの誕生」ってパカっと開いた貝の中に立ってるイメージ
やったんやけど、見直したら貝の片側のへりに立ってて なんか違ったわ。
開いた貝からエンジェルポケットをイメージしたんやけど、ぜんぜん違った。
かわいくできたからまあええけど。
大昔と現代を行ったり来たり、タイムリーパーのような生活をしています。



「美術調はにわ」

若い頃、アクションペインティングがいまいち理解できませんでした。
仕上がった作品よりその過程や絵を描く行為を重要視しているとか。
美術館で飾っているアクションペインティングは作家にとってあまり
重要でないとか言われても、昔行われた行為をその時の空気感で見れる
わけでも無いし、仕上がったものも床に散らばった絵の具の跡みたい
で何が良いのか分かりませんでした。いかにも現代美術でございます!
みたいな佇まいに抵抗を感じていました。偶然性にまかせる表現の
作品は無責任なくせに分かる人にだけ分かればいいみたいな小賢しさを
感じて好きになれませんでした。
とは言え僕自身は自分の作るものに責任を取っていたわけでもないし、
雑誌のアクションカメラは大好きだったのですが。。。

さて今月の駄美術は「美術調はにわ」。
ゆるい造形の「はにわ」の上からアクションペインティングよろしく
好きに絵の具を垂らしてみました。昔あった「家具調こたつ」みたいな
紛い物感を「はにわ」に付加した作品です。
作っていてハッと気が付いたのですが、意外と作る過程が楽しい!
なんとなくこんな色目でまとめよう、とか考えつつ絵の具を自由に
垂らしたり、ペタペタと塗る行為が非常に気持ちよかったのです。
多少思うように仕上がらなくても全然OKといった感じで童心に
帰った気持ちになりました。
古の作家がアクションペインティングは作品より行為が重要、と
仰ったのはこういう事か!と勝手に納得したのでした。
多分間違った解釈かと思うのですが。



「瓶詰めアート」

今回はいきなり作品の解説から。
年末に開催した個展で在廊しているときに言われた一番多かった質問が
「どうやってビンにキャンバス入れたの?」
でした。
この作品「瓶詰めアート」のこと。

ざっくり言うと「ビンの中でキャンバスを組み立てる。」
なんですが、せっかくなので細かく説明すると

1.瓶に入るサイズのキャンバスを作る。(木枠は接着しない)
2.左右の木枠にキャンバスを釘で固定(担架のような状態になる)
3.新たな釘を頭の部分のみにカットしておく
4.キャンバス上下の釘を打つ部分に 釘の頭のみを接着
5.木枠の上下左右の接合部にマグネットをそれぞれ埋め込み、
磁力でキャンバスが保持できるようにする。
6.上下の木枠を外した状態で瓶の中に入れる
7.接着剤を塗った下の木枠を瓶に入れ、磁力で組み立てる
8.接着剤を塗った上の木枠を瓶に入れ、磁力で組み立てる
9.キャンバスを上下の木枠に接着

という感じで例によってそれなりに手間がかかっています。
ああ めんどくさい めんどくさい。
まあ普通にボトルシップを作っている人の方がすごいですけどね。

生成AIで画像ならいくらでも奇妙なものができますが、
実際の立体で奇妙なものを作るのを考えるのが楽しいんですね。
さて次はどんなめんどくさいものを作ろうかな~。



「アフターユースリース」

皆さま新年あけましておめでとうございます。駄美術作り出してお陰様で今年は33周年。
こんなにダラダラと作品発表を続けていた事実に正月から驚いています。何か他のことを
コツコツと続けていたらもっと何かを成していたのでは?と思ったりしますが、継続は
苦手なので多分他に何も達成しなかったことでしょう。
僕らがギャラリーで展示を始めた頃に生まれた赤ん坊が今では33歳になろうとしている
なんて、関係ないけど責任を感じたりします。
いや、全然そんな他人に影響を与えてはいないのですが、きっと世間の33歳は
僕なんかより優秀で立派な社会人になっていることでしょう。なんか仕事ちょうだい。
あっという間といえば今年も年末年始が一瞬で過ぎたような気がしました。
今年は秋も短かったせいもあるのと、自分が歳とったせいか1年の過ごし方に慣れて
しまって体感的に早く感じるのでしょう。浦島太郎の玉手箱も何も特別なことでは
ないのかも知れませんな。

さて、今月の駄美術は「アフターユースリース」。
クリスマスのあとは正月の準備かあ、と前のめりな考えをしがちな貴方のための
リースです。クリスマスが終わるとすぐに大掃除ができるよう、タワシや雑巾で
出来ています。さて、もう2025年ですがもう年末の33周年の展示何しょうかなと
既に気持ちは先走っていますが、現代美術二等兵個展「駄美術は今」の後半は
2025年1月8日(水)から12日(日)まで!ぜひぜひお運びください!